手根管症候群

三月ももう半分が終わろうとして、少しまた少しと春が近づいていますね。

今日は【手根管症候群】（しゅこんかんしょうこうぐん）についてお伝えしていきます。


〇手根管症候群とは？

手首の内側にある末梢神経が圧迫されることによって、手指のしびれや痛みが起こる症状のことをいいます。
手のひらの付け根部分にある骨と靭帯に囲まれた空間を手根管といい、
この中に指を曲げる腱と正中(せいちゅう)神経が走っています。
この手根管内で何らかの原因により正中神経が圧迫されることにより症状が出現します。


〇原因

圧迫の原因には、転倒した際に手をついた時の怪我や、仕事や家事で手を酷使していること、
手根管の周りの筋肉のむくみなどがあります。
日常生活や仕事で手を使う機会が多い人や、中高年の女性に多くみられます。
更年期の女性の場合、女性ホルモンの低下により腱鞘にむくみが起きやすくなり、
手根管の内圧が上がることで症状がきつくなることがあります。


〇症状

初期は人差し指や中指の曲げにくさや伸ばしにくさ、違和感〜しびれが現れ、
進行すると親指にまでしびれや痛みが出て来ます。
症状が悪化すると親指、人差し指、中指の3本と薬指の親指側半分にしびれが出てきます。
正中神経の支配領域の関係で小指に症状が出現することはあまりないのが特徴ですが、
急性期にはしびれや痛みが明け方に強くなることもあります。

手を振るとしびれや痛みが一時的に緩和することがありますが、
これは手根管内で圧迫された神経が手関節を動かすことで循環が良くなり、
また圧迫も一時的に軽減されるからです。
症状が悪化すると、母指球筋（ぼしきゅうきん）という親指の付け根の筋肉が萎縮し、
親指と人差し指で物をつまむことが難しくなるケースもあります。


〇検査
【チネル徴候】手首をたたくとしびれ、痛みが指先に響く感覚があること

【ファーレンテスト】指先を下に向け、左右の手の甲を合わせてその姿勢を保持することで症状が悪化するかどうかをみる

〇対策

仕事やプライベートでもパソコンのキーボードを長時間使用する時などは、
手首の下に丸めたタオルなどクッション性のあるものを置いてみてください。
それだけでも手首にかかる負担は軽減されます。
手のひら側の筋肉を伸ばすストレッチもかなり有効的ですので試してみてください。


それでも痛みが続く場合は一度いっぽへご来院くださいね！一緒に痛みを取っていきましょう！

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